トリアージ
「トリアージ」とは、患者の重症性と緊急性で救命順序を変更する分類法のこと。いわば、「命の分別」。
最近よく使われる言葉になってきました。忘れないうちにまとめます。
災害時だけでなく、近頃問題になっている産科や救急救命での治療順序を決める際にも準用的に導入されつつありますね。命の分別は、想像するだけで責任の重さで息苦しくなります。
法的な制度化は日本では不十分なようで、トリアージの失敗に基づいて訴訟が起こされた場合には、医師や看護師が医療過誤として責任を取ることになりそうです。そんなことでは医療従事者も導入に躊躇するでしょう。
まだ生きられたのに、黒タグを付けられて放置される…こちらも災害時には起こり得ること。
トリアージの専門家養成や国家資格化が早急に必要!
ただ、特別な資格に限定し過ぎると急な判断が必要となった場合に、トリアージの専門家探しで患者が逆にたらい回しにされてしまうかもしれませんね。そうなっては本末転倒。一定の訓練を受ける条件をつけた上で、トリアージを全ての医師や看護師の正当な権限(緊急時に必要な医療行為・判断)として法的に組み込んだ方が現実的ではないか、と今は思っています。
事が起こってからでは遅いのは、誰でも分かっているはずなんだから。
以下の引用は、全てWikipediaから。
語源
語源はフランス語の「triage(選別)」から来ている。
判定基準
大まかに以下の要件で判定される。
- 総傷病者数
- 医療機関の許容量
- 搬送能力
- 重症度・予後
- 現場での応急処置
- 治療に要するまでの時間
判定分類
判定結果は4色のマーカー付きカード(トリアージ・タッグ 不要な色の部分は切り取り、先端にある色で状態を表す)で表示して一般的に傷病者の右手首に取り付ける。※日本では、阪神淡路大震災の教訓から総務省消防庁によってトリアージ・タッグの書式が規格として統一されている。この様に同書式が国単位で統一されたのは日本が初めてである。
- 黒 (Black Tag) カテゴリー0→死亡、もしくは救命に現況以上の救命資機材・人員を必要とし救命不可能なもの。
- 赤 (Red Tag) カテゴリーI→生命に関わる重篤な状態で一刻も早い処置が必要で救命の可能性があるもの。
- 黄 (Yellow Tag) カテゴリーII→今すぐに生命に関わる重篤な状態ではないが、早期に処置が必要なもの。
- 緑 (Green Tag) カテゴリーIII→救急での搬送の必要がない軽症なもの。
搬送や救命処置の優先順位はI→II→III→0となる。