新宿EPSON消滅…
新宿駅東口のEPSON看板が消えた。
新宿の「EPSON」ネオン広告消灯
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/08/news011.html
新宿カレイドビル屋上のネオン広告塔撤去のお知らせ
http://www.epson.jp/osirase/info090601.htm
がーん。
靖国通りの奥にどんとそびえる、新宿のボスのような存在だった。新宿といえば東口(個人的見解)、新宿駅東口といえばEPSONの大広告!というイメージだったのに…。
「撤去を決めたのは、エプソンブランドの国内認知度が同社調べで9割を超え『広告塔は十分に役割を果たした』ことに加え、省電力を推進し、CO2排出削減に貢献するため」…とは言うんだけどさー、結局は経済的なコスト削減のため、だよね。経営行動を自己正当化したいがために無理して環境問題を持ち出すこともないのに。もっと素直になろうよ(cf:Sep.21, 2008)。
そもそも「省電力」化したいのなら、光源を発光ダイオードにするとか普通のトタンの広告にするとか蛍光塗料にするとか太陽発電にするとか代替方法はいろいろあるわけだし。
また、企業として地球環境の問題に取り組みたいのであれば、広告打ってたっぷりと利潤を確保した上で、そのお金を使って環境保護に対して助成をしたり省エネプリンター開発に尽力したり、そうやって「大企業としてのやり方」で社会的責任を果たせば良いじゃないか。
それに、「広告塔の役割達成」についても、とても疑問。ニューヨークのタイムズ・スクウェアほどの権威は無いにしろ、華の大都会新宿のど真ん中で煌々と輝く巨大看板には、単なる社名宣伝以上の価値があったはず。使い捨てられない心に残る広告、という意味では、EPSONの大看板は東京の数ある広告の中でも群を抜いたものだった。名もない小企業じゃあるまいし、消費者に媚びたTVCMなんかに力を入れるよりも、ランドマーク化した自社の貴重なブランドイメージをがっちりと保持する方がきっと長期的な成功に繋がると自分は強く思う。「役割達成」なんて、軽く言い捨てられるもんじゃない。
一企業の広告が、都心の景観化してたんだよ?これはすごいことだ。
こんな素敵な存在価値を計れない経営戦略って何なんだろう。
もったいない、の一言に尽きます。
新宿「EPSON」最後の雄姿。
消灯の瞬間。今までありがとう。
1996年6月設置(横幅77.9m
- 6月5日:ネオン消灯
- 6月7日:撤去作業開始
- 7月19日:撤去終了予定