ぽえむぱろうる

okapia2007-10-17

今更ながら、ぽえむぱろうる閉店の新聞記事を見つけたので記録。池袋西武の3階にあった、日本初の詩専門書店です。2006年4月いっぱいで惜しまれながら閉店。
http://s02.megalodon.jp/2007-1214-1409-41/www.yomiuri.co.jp/book/news/20060427bk05.htm
一度だけ店に足を運んだことがあった。詩や短歌で充実した書棚を眺めては嘆息。そこまで詩に詳しくない自分でも、活き活きとした品揃えには感動したものだった。
突然、後ろから「ガタンッ!」という大きな物音。振り返ると人が倒れている。どうやら貧血か何かで立眩みがしたようだった。店員さんが少し慌てていらっしゃったので、倒れたお客さんは自分が抱えて、店員さんには向こうから椅子を運んできていただいた。お客さんを座らせたまましばらく話をしていると段々と具合が回復してきた模様。数分後には医務室から救援も来て、めでたしめでたし。
せっかくだから一冊買って帰ろうとレジに。救護を手伝ってくれたお礼にと、いくらかおまけしていただいた。「ありがとうございます。このお店、初めて来たんです。また来ますね。」「あぁ、そうでしたか。お騒がせしてすみませんでした。…でも、この店もあとちょっとなんですよ。」その時は、店番の方が替わるのかなぐらいにしか考えなかったのだが、家に帰って調べると34年も続いたお店が数週間後には閉店するとのこと。よく思い出せば、書棚の隅にはまばらに空白があった気がする。
帰り際にもらった手作りの黒いしおりは、そのままに大切に残してある。
 
(画像:http://www.flickr.com/photos/72907698@N00/59785242