『オテサーネク 妄想の子供(Otesánek)』ヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Švankmajer)
父は父、母は母、オティークはオティークであろうとした。きっとそれだけ。
- 出版社/メーカー: アップリンク
- 発売日: 2006/05/26
- メディア: DVD
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くせになる監督、チェコスロバキア・プラハ出身、ヤン・シュヴァンクマイエルの作品。
『アリス』に続き、こちらも観てしまう。(参考:Sep.13, 2008)
『オテサーネク』は意外と展開や表現がわかりやすくて、初心者(何の?)の自分には良かったのかもしれないー。
子どもができずに悩むホラーク夫妻。偶然見つけた泥まみれの切り株。妻のちょっとした慰みにでもなればと、夫は切り株を人形に見立て妻に手渡す。その一瞬で、オティークは生まれた。もしくは夫妻によって生まれさせられた。
体中をキリキリと締め付けるように進行するほの暗いストーリー。裏側で不気味に見え隠れするのは「オテサーネク」というチェコの民話。
本当に正しいのは、人間?民話?抗えない運命?
ボードゲームのように、何かが少しずつ着実に詰んで行く感覚。
オティークは誰?オテサーネクは誰?
何で、何で、が溜まってゆくと、人間は次第に何も疑問に思わなくなる。そして受け入れる。
「大人」しいとは妙な表現。見終わると「大人」になれる映画です。
絵本もある。
- 作者: エヴァシュヴァンクマイエロヴァー,Jan Svankmajer,池内紀,ヤンシュヴァンクマイエル,Eva Svankmajerov´a,矢川澄子
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2001/12
- メディア: 大型本
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映画にも出てくるこの絵本は、監督の奥さんが描いたらしい。
「悪いこと」があると、人間はすぐにでも天罰と思いたがる。
どうにかこうにか、理由をつけなければ気が済まない。理不尽って言葉をつくったくせに。