オリオン書房!

okapia2008-12-04

オリオン書房
http://www.orionshobo.com/
オリオン書房へ初めて行った。立川市を中心に多摩地区最大の書籍チェーンとして君臨するお店らしい。
広い店内にも驚いたが、その品揃えに感嘆した。仕入れor陳列には何らかの意志が働いているに違いない。よく考えて商品を選別しているブレーンの人がいるのだと思う。そうでなければ、ああいう店づくりにはならないはずだ。どこにでも売っていそうな本が無かったり、ここに置いて売れるのか??と思うような通好みの本が素知らぬ顔で鎮座していたり。本屋でひさしぶりに目の覚める思いがした。
 
同じような意見を、大学の授業でも聞いたことがある。
あの時は教授が
あゆみブックス
http://www.ayumibooks.jp/
と、うちの大学の生協の本屋を、講義内の雑談で絶賛していた。
「平積みにされている本がことごとく良い。どちらの店舗も、社会科学好きは足が動かなくなるぐらいの書棚だ。うちの学校(先生の本拠地の某国立校)の生協とはレベルがまったく違う。絶対に『わかっている』店員がいるのだと思う。これは君たちは誇りに思っていい。非常に重要なことだ」
実際、大学時代に自分が最も通った本屋は大学の生協だった。地理的にも至近であったし、教授が熱烈にのたまうとおりに、社会科学好きにはたまらない店だった。しかも生協会員は書籍も10%OFFだった(これは大きい)。週に何度通っても飽きなかったし、立ち寄れば何時間でも吟味しながら棚周りをうろうろしていた。社会科学に限らず、人文科学や文庫本コーナーなども好みだった。
大学図書館も充実していた。それでも図書館は、毎日通おうと思うほど行きやすくなかった。また、せっかく気に入った本があってもそのまま自分の物にできない煩わしさもあって、あまり行かなかったように思う。よしと決めて図書館へ向かうのは、絶版本や高価で買えない本を読みたいときぐらいだった。
 
あゆみブックス全店舗がすばらしいとは限らないし、どこのオリオン書房も同じくらいに個性的とは言えない。ただ、すてきな書店(店舗)と巡り会った時の感動は、自分自身にとって運命としか思えなくなる。
 
古本屋も好きだが、棚の入れ替わりが激しい新刊書店の方が足繁く通いがいがある。同じ理由で、昔ながらの古書店あさりももちろん楽しいけれど、ブックオフの方が運命の本との思いがけない出会いに満ちている気がする。
 
フロア毎に分野が分けられている書店(ex.3F法律書、4F自然科学…など)は好きじゃない。自分の目当ての本を探すには便利ではあるが、<運命>や<偶然>は起こりにくい。それまでは興味がなかった分野にのめり込める、昔は嫌いだった作家が突然好きになる、そんな望外の幸せもうれしい。