テーホヘテホヘ

okapia2009-01-12

記事のタイトルでピンとくる方もいらっしゃるかもしれませんが、友人に招かれて花祭りに行ってきました。
 
花祭りとは、愛知県三河地方の北設楽郡に伝わる神楽。
丸一日、夜を徹してさまざまな舞を踊り続ける奥深い祭です。室町時代から700年も続く民俗学的に非常にも貴重な儀式(重要無形民俗文化財第一回指定)だそうで、近隣地区17ヶ所でそれぞれに異なった多様な形で伝承されています。11月から3月にかけ、地区ごとに別々の日程で開催されます。自分が訪れたのは下粟代(しもあわしろ)という地区の花祭り
 
祭の中でも一番のクライマックスは、巨大な面を着けた鬼が登場する場面。まさかりを担いだ「山見鬼(やまみおに)」や「榊鬼(さかきおに)」が人間とともに高らかに舞います。ペアの舞妓のシンクロした激しい振り付けや、真夜中に子どもたちが一時間も踊り続けたりと、生で参加するとかなり激しい祭。朝を迎える頃には「テーホヘテホヘ」のかけ声が耳から離れなくなっています。
 
下粟代以外も混ざっていますが、花祭りの動画があったのでいくつか載せます。









 
舞にもまして激しいのが酒量。
祭を眺める人々に、地元の方が歓迎の御神酒を配ってくださいます。
「うやうやしくは神の酒であるぞ!ほれ、やれ!」
と、ふらふらしながらにこやかに酒を勧めてくださったおじさんのほろ酔い顔が目に浮かぶ。
お酒係とでも呼ぶべき、とっくり片手に定時巡回をしてくるおじさんもいました。最低一時間に一回。無言で、目が合うとずんずんと注いでくださる。肴はみかん。冷たくておいしい。
祭の最中は延々と飲み続けるので、鬼や舞妓と一緒に舞い出す観客も多数。舞妓の邪魔をしない分には、地元以外の人間でも存分に楽しむことが推奨されている柔らかい雰囲気です!炊き込みご飯やけんちんなども頂きました。
 
そういえば自分は、神事でまかれた貴重な餅をGETしました。
たき火の向こうから何か白い水切りの石のようなものが飛んできて、とっさにキャッチしたら小さな角餅。投げられた時点で既に酒が入っていたので、あそこで捕まえられた自分を褒めたい(笑)
今年はもっともっとよいことがありますように。
 
花祭りの晩はちょうど今年最初の満月。
しかも快晴で、非常に雰囲気のある夜でした。巡り合わせに感謝。
 
結局、夜通し確か大きなお銚子6本分は日本酒を呑まされ、朝方凍り付いた道路に突っ伏したくなるようなふらふらに。翌日の名古屋観光は、途中に回復するまでは個人的に辛いものとなりました。うどんおいしかったけどね。
 
気が置けない友人たちと、計4人のとっても楽しい愛知旅行。
一日目は史跡や史料館、橋や温泉(月見の露天!)など、三河地区を存分に満喫しました。ドライブも充実!夜から明け方にかけては花祭り。二日目は名古屋市内観光。名古屋城や愛知県庁(外観)、名古屋市市政資料館(旧高等裁判所跡を使った公文書館)などなど。自分は夜通し祭にいたので宿代もかからず、リーズナブルで濃い二日間となりました!
みんなどうもありがとう!
 
失礼ながら、三河の偉人、鳥居強右衛門(とりいすねえもん)の真似をしてみました。

 
監獄に収容された友人。哀愁漂う背中に自省の念が見られます。不祥事はもう起こしません。