触らないと見えないこと

okapia2009-04-23

赤坂だったかな…どこで見たか詳しくは忘れてしまったのだけど、タッチスクリーンの案内板に触ったことがある。未来的なデザインで非常にカッコ良かった。
ATMやらiPod touchやらiPhoneやら、タッチパネル形式の機械は身近に続々増えてきている。そのうちにプッシュ式のボタンの方が逆に珍しい世の中になるのかもしれない。
 
 
この自販機もなかなかクールだ。



 

 
けれど、ある時思った。
目が見えなくなったらどうしたら良いんだろう??
 
調べてみるとやはり社会的に問題になり始めているらしく、

  • 家電のタッチパネル急増、視覚障害者の利便性に課題も

http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-35803320090110
このような記事がいくつも見つかった。
 
考えてみれば、ATMにタッチスクリーン以外に通常のキーボードが併設されているのも、「年配者にわかりやすいから」や「画面が故障した場合」以外にも、視覚障害者への配慮があるのだろう。こんなことにも気づけなかった自分が恥ずかしくなった。
 

  • 触覚で携帯を読む:タッチスクリーンで点字表記

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20090403/1013856/
タッチスクリーン上でも指先に刺激を与えて点字を表現できる技術が、開発・研磨されつつあるらしい。
 
以前、点訳本の両面印刷について話を聞いたことがあった。
点字印刷というのは紙を凹凸に変形させるために、両面印刷には特殊な技術が必要なのだそうだ。片面だけでも本としては問題無いとしても、ページ数が増えるために本の厚さは単純計算で倍になってしまい不便である。これを解決するためには、紙の表裏で字が重ならないように一文字ずつ空けて印刷したり、アクリルを紙に沈着させたりする方法がある。
 
自分では見えないけれど、愛する人のために写真に収まる。という内容の短歌を詠んだ盲目の人がいた。
プリウスのエンジン音が静か過ぎて聴覚障害を持つ人の交通安全が危ぶまれる、なんていう笑えないニュースもテレビでやっていた。
 
身体的に自由が利けば些細な違いだとしても、他の人とっては大問題ということが世の中にはたくさんある。いろいろな見方が素直にできるように、できる限りアンテナを高く張っていたいと思う。