The New Colossus

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

梅田望夫さんの『ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)』をパラパラと読み返していて、やっぱりいいなぁと思った部分をメモ。
 

……さまざまな矛盾を抱えるアメリカのすべてを肯定する気はないが、「あなたの国の疲れた者、貧しき者を、わたしのもとに寄こすがいい」で始まる「自由の女神」の台座に刻まれたエマ・ラザルスの詩に象徴される開放性と寛容の理想が私は好きである。二〇〇一年の同時多発テロ以来、その内向化や閉鎖性が指摘されるアメリカだが、人工国家アメリカの、他国とは全く違う開放性を、私は相変わらず日々感じながら暮らしている。……

 
ものすごい早さで進化し続けるウェブの世界を、アメリカ合衆国建国の理想に投影した文章。「理想」は「現実」を常に揺るがし続ける。また読み返したくなったな。
 
「いつでもそこへゆけるという安心感」。
意志と希望を常に持ち続けたい。受け止めてくれる場所は必ずある。見つからなければ自分で創る。だから、大丈夫。今は、あふれるくらいの探索精神と努力を自分自身に注ぎ込みたい。
 
台座の詩の原文と、アメリ国務省サイトにある日本語訳。
 

"The New Colossus"

Not like the brazen giant of Greek fame,
With conquering limbs astride from land to land;
Here at our sea-washed, sunset gates shall stand
A mighty woman with a torch, whose flame
Is the imprisoned lightning, and her name
Mother of Exiles. From her beacon-hand
Glows world-wide welcome; her mild eyes command
The air-bridged harbor that twin cities frame.
"Keep, ancient lands, your storied pomp!" cries she
With silent lips. "Give me your tired, your poor,
Your huddled masses yearning to breathe free,
The wretched refuse of your teeming shore.
Send these, the homeless, tempest-tost to me,
I lift my lamp beside the golden door!"
Emma Lazarus, 1883

 

「疲れし者、貧しき者を我に与えよ。自由の空気を吸わんと熱望する人たちよ-----。身を寄せ合う哀れな人たちよ。住む家なく、嵐にもまれし者を我に送りたまえ。我は、黄金の扉にて灯を掲げん」